浅草雑芸団・日本の大道芸探訪プロジェクト・第3弾
猿まわし復活事業30年を記念して
猿まわしは、鎌倉時代にはすでに成立していた、日本ではもっとも古い民間芸能だが、昭和40年(1965)ごろにはほぼ消滅していた。俳優の小沢昭一さんが山口県周防地方を訪ね、ここが最後の根拠地であることをつきとめたのが昭和45年(1970)のこと。これをきっかけに、猿まわし芸能者の聞き取り調査がはじまり、これが民俗学の宮本常一(故人)の目にとまり、霊長類学の今西錦司(故人)の肝いりで、京都大学霊長類研究所に「猿の教育研究グループ」が作られ、猿まわしの復活が図られたのが1977年。人間と自然(動物や植物など)との共棲の可能性を探るプロジェクトであった。 猿まわしは、いまでは日本を代表的する動物芸となってマスコミをにぎわし、猿まわし劇場も各地に誕生、祭りやイベントでもたびたび見かけるほどの隆盛を迎えているが、はたして人間と自然との共棲という当初の目論みは達成されたのだろうか。 この催しは、「猿まわし復活」30年を機に、この近代芸能史の大事件を再検証してみようという試みである。 |
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4日:猿まわし復活秘話 特別ゲスト小沢昭一氏を迎えて 開口一番 お楽しみ(浅草雑芸団) 口演「猿まわし復活事業とわたし」 村崎修二(猿舞座代表) 口演「猿まわしのはなし」 小沢昭一(俳優) 「猿まわし実演」 村崎耕平と芸猿・夏水 |
5日:サルとヒトのメッセージソング 特別ゲスト高石ともや氏を迎えて 開口一番 お楽しみ(浅草雑芸団) 「おもしろ人間学コンサート ・2008年版」 高石ともや(フォークシンガー) 村崎修二と芸猿・仙水 村崎耕平と芸猿・夏水 |
出演者紹介 | |
4日ゲスト 小沢昭一 |
俳優として、舞台、映像、ラジオと幅広く活躍。TBSラジオ「小沢昭一的こころ」は、放送開始36年。一方、放浪芸探求に心血をそそぎ、レコード「日本の放浪芸」シリーズはその金字塔。 「猿まわし復活」の仕掛け人。どんな話が飛び出すか。必見。 |
5日ゲスト 高石ともや |
日本におけるメッセージソングの草分け。京都の夏の風物詩「宵々山コンサート」は、中断を挟むものの現在も継続し、今年で28回を数える。1990年開始の「おもしろ人間学コンサート」は、サルの教育研究 の成果を取り入れた、村崎修二との共演による摩訶不思議なライブ。 |
猿舞座 (さるまいざ) |
猿まわしのふるさと・周防高森(現・岩国市)を拠点に、昔ながらの放浪芸スタイルと伝統的なニホンザルの 訓練法「本仕込」にこだわって地域まわりを続けるグループ。代表の村崎修二は猿まわし復活の立役者。 |
公演について | |
日時 | 2008年7月4日(金)・5日(土) 両日とも18:30開演(開場は30分前) ※全日程終了いたしました。有難うございました。 |
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